土と語る、森の中の美術館 兵庫陶芸美術館 The Museum of Ceramic Art, Hyogo

展覧会情報

会期:2020年1月2日(木)~2月16日(日)

テーマ展2019年度著名作家招聘事業×テーマ展 「神農巌展 ―堆磁 生命の根源、そして祈り」

神農巌 青磁堆磁線文壺  2018年 個人蔵 作品写真:山崎兼慈

 兵庫陶芸美術館では、国内外で活躍する著名な作家を招聘し、若き作り手たちに刺激を与えるとともに、幅広い人々により深く陶芸に親しんでいただくため、2006年より「著名作家招聘事業」を実施しています。第14回となる今回は、泥漿(でいしょう)状にした磁土を何度も筆で塗り重ねて盛り上げ、器面に美しく浮かび上がる線文を施す「堆磁(ついじ)」という独自の技法を創出し、青磁・白磁の表現に新たな可能性を拓いた作家・神農巌氏(1957- )をお迎えします。
 京都府福知山市に生まれた神農氏は、大学のサークルで陶芸と出会い、その面白さにのめり込んでいきました。そして、在学中に見た中国宋時代や朝鮮高麗時代の青磁作品に感銘を受け、本格的に陶芸の道へ進むことを決意しました。大学卒業後、京都市立工業試験場(現・京都市立産業技術研究所)で釉薬と成形の基礎を学び、京都府立陶工職業訓練校(現・京都府立陶工高等技術専門校)で轆轤の技術を磨いた神農氏は、さらに青磁の釉薬を研究するため、再び京都市立工業試験場専攻科に進みました。その後、京都の窯元での5年間の修業を経て、1987年に滋賀県大津市に工房を構え、独立を果たしました。
 琵琶湖を見下ろす高台の工房で、憧れの青磁作品に触発されつつ、自分らしい表現を模索する日々の中、転機が訪れるのは、自ら考案した「堆磁」という技法をメインの表現とする作品を発表した2003年。「堆磁」のヒントとなったのは、京都での修業時代、欠けた器を泥漿によって修復する作業でした。最初は、模様の輪郭線に用いていましたが、轆轤による端正なフォルムと堆磁による線文とがしっとりと溶け合い、一体化していくような造形へと展開し、水や女性などの生命の根源的イメージを表現するものとなっていきました。年々、洗練されていく堆磁作品は、つねに高い評価を得て、2012年に紫綬褒章を受章、2013年に滋賀県指定無形文化財「青磁」保持者に認定されました。
 本展では、最初期から新作までの「堆磁」を中心に、その前身となった「堆磁釉彩」や近年、新たな試みとして取り組んでいる白磁の無釉焼締の作品など約30点を展示し、神農氏が全身全霊を込めて創り上げたやきもの芸術の深奥に迫ります。

作家プロフィール

神農巌
Iwao Shinno

 1957 京都府福知山市に生まれる
 1981 京都市立工業試験場(現・京都市立産業技術研究所)窯業本科修了
 1982 京都府立陶工職業訓練校(現・京都府立陶工高等技術専門校)卒業
 1983 京都市立工業試験場(現・京都市立産業技術研究所)窯業専攻科修了
 1987 滋賀県大津市に築窯し独立
 2004 第33回日本伝統工芸近畿展 滋賀県教育委員会長賞(2006年も同賞)
     第1回菊池ビエンナーレ 優秀賞
 2009 第56回日本伝統工芸展 朝日新聞社賞
 2011 第58回日本伝統工芸展 日本工芸会会長賞
 2012 第7回パラミタ陶芸大賞展 大賞
     紫綬褒章、大津市文化特別賞、綾部市篤志者
 2013 第23回秀明文化賞
     滋賀県指定無形文化財「青磁」保持者に認定
 2015 2014年度日本陶磁協会賞
 2016 滋賀県文化賞

概要

展覧会名 神農巌展 ―堆磁 生命の根源、そして祈り
Iwao Shinno, Tsuiji The origin of life, and praying
会期 2020年1月2日(木)~2月16日(日)
休館日 月曜日 
ただし、1月13日(月・祝)は開館し、1月14日(火)は休館
開館時間 10:00~18:00
※入館は閉館の30分前まで
出品点数 約30件
会場 兵庫陶芸美術館 展示棟 展示室5
観覧料
  個人
Individual
団体
Group
夜間(17:00~)
Evening
一般
Adult
¥600 ¥500 ¥300
大学生
University/College
¥500 ¥400 ¥250

同時開催中の特別展「TAMBA NOW2020」( 2020年1月2日(木)~2月16日(日))の料金に含まれます。
(本展のみをご覧いただくことはできません。)

・本展のみの観覧券はありません。

・高校生以下は無料です。

・20名以上の場合は団体割引料金になります。

・70歳以上の方は半額になります。

・障害のある方は75%割引、その介助者1名は無料になります。

・17:00以降に観覧される場合は夜間割引料金になります。

・Theme Exhibition’s admission fee is included in Special Exhibition held at the same time.

・Free admission for  High / Junior high / Elementary school students and Preschool-age children.

・Group : 20 or more people.(Show identification notebook for the disabled)

・Half price for visitors aged 70 or older. (Show identification proving your age)

・Discount admission for one with  disabilities, and free admission for one caregiver. (Show identification notebook for the disabled)

・Evening discount admission: from 17:00.

 


主催
兵庫陶芸美術館、丹波新聞社

主な出品作品

1.  青磁堆磁線文鉢 2012年 個人蔵

2. 祈り「龍」 2018年 個人蔵

3. 青磁堆磁線文鉢 2012年 パラミタミュージアム

4. 青磁堆磁線文陶筥 2017年 個人蔵

5. 白磁堆磁線香炉 2018年 個人蔵

6. 青磁堆磁線文鉢 2009年 個人蔵

 作品写真:山崎兼慈

関連企画

神農巌氏による展示解説

  • 日時:2020年1月18日(土)11:00~12:00
  • 講師:作家 神農 巌
  • 場所:兵庫陶芸美術館展示棟2F 展示室5「神農巌展」
  • 参加費:無料(事前申込不要。ただし参加には観覧券が必要)
詳細はこちら

神農巌氏によるスライドレクチャー

  • 日時:2020年1月18日(土)13:30~15:00
  • 講師:作家 神農 巌
  • 場所:兵庫陶芸美術館研修棟1F セミナー室
  • 定員:100名(事前申込制・先着順)
  • 参加費:無料(ただし参加には観覧券の半券が必要)
詳細はこちら
詳細はこちら(PDF)
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神農巌氏ワークショップ デモンストレーション&レクチャー

  • 日時:2020年1月19日(日) 10:30~16:00
  • 講師:作家 神農 巌
  • 場所:兵庫陶芸美術館エントランス棟1F 工房
  • 定員:20人(事前申込み制・募集多数の場合は抽選 ※結果は郵送)
  • 参加費:無料(ただし、意見交換会での茶菓子代が必要)
詳細はこちら
詳細はこちら(PDF)
WEB申込はこちら

当館学芸員によるギャラリートーク

2020年1月13日(月・祝)、2月2日(日)、2月16日(日)

いずれも11:00より(観覧券が必要です)

同時開催

特別展:兵庫陶芸美術館 開館15周年記念特別展「TAMBA NOW⁺ 2020 ―丹波の現在、明日のやきものを求めて―」

2020年1月2日(木)~2月16日(日)

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テーマ展:丹波焼の世界 season3

2019年3月27日(水)~2020年3月22日(日)

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