古伊万里の文様は、 中国陶磁に影響を受けたものが多く見られますが、 しだいに富士山や和歌にちなんだ流水紅葉、 将棋、 軍配などの和様の文様も生み出されます。 吉祥文様、 江戸の人々のくらしになじみ深かったであろう草花、 愛らしく表現された動物、 文字など、 多種多様なものが意匠となって器面を彩っています。
さらに、 構図に目を向けると、 画面を線や特定の形に区切る割絵や、 窓のように切りとり異なる文様を 描いた窓絵などによって、 様々な文様、 事物が破綻なく画面上で調和しています。 また、 もののかたちを かたどった変形皿は、 そこに描かれた文様と組み合わさり、 優れた意匠のものが数多く見られます。
時に趣向を凝らし、 時に大胆なほどシンプルな古伊万里の意匠は、 現代の目にも新奇に映ることでしょう。本講演会では、鈴田由紀夫氏(佐賀県立九州陶磁文化館館長)をお迎えし、「かわいい/粋/おしゃれ」という3つのキ ー ワ ー ドをもとに古伊万里の意匠とかたちの 魅力をお話しいただきます。
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