土と語る、森の中の美術館 兵庫陶芸美術館 The Museum of Ceramic Art, Hyogo

展覧会情報

会期:2020年9月12日(土)~11月29日(日)

特別展開館15周年記念特別展 「出石焼-但馬の小京都で生まれた珠玉のやきもの」

出石 《白磁貼花薔薇文籠形花入》(部分) 明治時代前期 兵庫陶芸美術館(田中寛コレクション)

 出石焼は、江戸時代後期の天明4年(1784)、但馬国出石郡細見村(現豊岡市)において、出石の豪商伊豆屋弥左衛門が土焼(陶器)窯を開いたことが始まりとされ、寛政5年(1793)には、肥前平戸(長崎県)の陶工によって石焼(磁器)の焼成が成功したといわれています。寛政11年(1799)から、出石藩による窯の経営が行われ、天保年間(1830~44)には、藩の窯業奨励政策によって、城下の商人が出資した民間の窯場が相次いで操業するようになり、染付を中心に白磁や色絵などの生産が行われ、最盛期を迎えました。
 幕末から明治の混乱期に多くの窯場が閉じられましたが、明治9年(1876)、士族の授産と出石焼の改良および発展を目指して、盈進社が設立されました。また、明治32年(1899)には、素地の改良や色絵の具、銅版転写による技術改革を行った出石陶磁器試験所が開設されるなど、高い技術力と進取の気風によって業績を伸ばし、名声を高めました。しかし、いずれも一般の需要を超えた精緻で細密な技巧の高級品の生産に偏ったことや、不況による資金難などにより、約10年で廃窯となりました。
 “雪よりも白い”と表現される白磁が生産の主流を占める出石焼は、江戸時代後期に創業した兵庫県内の他の窯業地が廃窯していく中で、さまざまな困難を乗り越え、現在もやきものづくりが続けられています。そこには、万国博覧会に出品された精緻な細工の盈進社の白磁や、それまでの淡く青みがかっていた素地を改良し、技巧を凝らした出石陶磁器試験所などの白磁をつくりあげた優秀な指導者と、それらを受け継いだ陶工らの高い技術力や瀟洒な芸術性が垣間見られます。
 この展覧会では、当館および各地の博物館・美術館、個人が所蔵されている出石焼に加え、窯跡から採集された陶片や、図案などの絵画資料にも焦点をあて、その始まりから現在へと続く軌跡をたどっていきます。

展覧会の特徴

(1) 創業から現在に続く軌跡を辿る展覧会

 江戸時代後期に創業した出石焼は、幕末維新の激動期を経て、現在に至っていますが、その始まりから明治時代までに製作された染付や色絵、白磁に焦点をあて、出石焼の歴史や特徴などを関連資料とともにご紹介します。


(2)
出石焼を一堂に会した大規模な展覧会

 近年、地元の豊岡市では、市内を中心に個人が所蔵されている出石焼を展示した小規模な展覧会は開催されましたが、東京や石川、愛知などの博物館や美術館に所蔵され、これまで見る機会のなかった作品などを一堂に会し、その魅力をご紹介します。


 (3)
明治時代の白磁に装飾された超絶技巧の一端に迫る展覧会

 磁土を薄く伸ばし、細かな細工が施された超絶技巧と呼ぶに相応しい出石焼の白磁は、大正時代にはその技術は途絶え、いまに受け継がれていませんが、細かな観察を繰り返すことで、製作過程の再現を試み、その技術の一端に迫ります。

概要

展覧会名 出石焼-但馬の小京都で生まれた珠玉のやきもの
Ceramic Gems from the "Little Kyoto" of Tajima
会期 2020年9月12日(土)~11月29日(日)
休館日 月曜日
ただし、9月21日(月・祝)、10月19日(月)、11月23日(月・祝)は開館し、9月23日(水)、11月24日(火)は休館
開館時間 10:00~18:00
※入館は閉館の30分前まで
出品点数 149件
会場 兵庫陶芸美術館 展示棟 展示室2、4、5
観覧料
  個人
Individual
団体
Group
夜間(17:00~)
Evening
一般
Adult
¥1,000 ¥800 ¥500
大学生
University/College
¥800 ¥600 ¥400

・高校生以下は無料です。

・20名以上の場合は団体割引料金になります。

・70歳以上の方は半額になります。

・障害のある方は75%割引、その介助者1名は無料になります。

・17:00以降に観覧される場合は夜間割引料金になります。

・特別割引券はローソンチケット・ミニストップ(Lコード51315)、セブンイレブン(店頭マルチコピー機セブンチケットより)、ファミリーマート(店内設置のFamiポートより)で11月28日(土)まで発売しています。

 

・Free admission for  High / Junior high / Elementary school students and Preschool-age children.

・Group : 20 or more people.(Show identification notebook for the disabled)

・Half price for visitors aged 70 or older. (Show identification proving your age)

・Discount admission for one with  disabilities, and free admission for one caregiver. (Show identification notebook for the disabled)

・Evening discount admission: from 17:00.

・Discount tickets are available through Lawson Tickets (Lawson and Mini-stop, L code: 51315),  Seven Tickets (Seven-Eleven), Fami port (Family Mart). (These service are only available in Japanese.)


主催
兵庫陶芸美術館、神戸新聞社
後援
兵庫県、兵庫県教育委員会、丹波篠山市、丹波篠山市教育委員会、丹波市、丹波市教育委員会、豊岡市、豊岡市教育委員会、公益財団法人 兵庫県芸術文化協会、公益財団法人 兵庫県国際交流協会
協力
丹波立杭陶磁器協同組合

主な出品作品

  1. 《染付唐草文天目台・白磁茶碗》 文化3年(1806) 宝珠寺
  2. 《染付牡丹孔雀図水注》 江戸時代後期~明治時代前期 個人蔵
  3. 《色絵金彩透彫貼花耳付壺(対)》 明治時代前期 横山美術館
  4. 《色絵花鳥文水注》 明治時代前期 兵庫陶芸美術館
  5. 《釉下彩狆遊扇図皿》 明治35~39年(1902~1906) 個人蔵
  6. 《釉下彩鮎図輪花形鉢》 明治35年(1902) 個人蔵
  7. 《白磁籠目四君子貼付壺》 明治時代前期~中期 個人蔵
  8. 《白磁菊花貼付蓋付壺(対)》 明治30年代(1897~1906) 泉屋博古館
  9. 《白磁籠目菊花貼付壺》 明治30年代(1897~1906) 兵庫陶芸美術館(田中寛コレクション)

関連企画

記念対談「古陶磁をみる眼-出石焼を中心に-」

  • 日時:2020年10月10日(土)13:30 ~ 15:00
  • 講師:森 由美 氏(陶磁研究家) 仁尾 一人(当館学芸員)
  • 場所:兵庫陶芸美術館 研修棟1階 セミナー室
  • 定員:50名(事前申込制、先着順) ※新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、定員を110 名から約半数の50 名へと減らし実地します。
  • 参加費:無料 ※ただし、観覧券(半券可)が必要です。
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記念講演会「パリでジャポニスム工芸を開花させた出石焼」

  • 日時:2020年11月7日(土)13:30 ~ 15:00
  • 講師:樋田 豊郎 氏(東京都庭園美術館 館長)
  • 場所:兵庫陶芸美術館 研修棟1階 セミナー室
  • 定員:50名(事前申込制、先着順) ※新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、定員を110 名から約半数の50 名へと減らし実地します。
  • 参加費:無料 ※ただし、観覧券(半券可)が必要です。
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白磁の超絶技巧に挑戦

  • 日時:2020年11月1日(日) 13:00~16:00
  • 講師:高橋 治希 氏(美術家・金沢美術工芸大学教授) 瀬戸内国際芸術祭等で植物をモチーフとした陶磁器のインスタレーションを数多く制作
  • 場所:兵庫陶芸美術館 工房・展示棟
  • 定員:12名(事前申込み制・募集多数の場合は抽選 ※結果は郵送) 高校生以上対象
  • 参加費:6,000円(材料費、講師指導料、焼成代、観覧料、宅配料等を含む)
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◆当館学芸員によるギャラリートーク

 9月19日(土)、10月3日(土)、10月17日(土)、10月31日(土)、 11月14日(土)、11月28日(土)

 いずれも11時より1時間程度(観覧券が必要です)

 ※新型コロナウイルス感染拡大等によって変更・中止となる場合があります。

図録

185×257mm  180ページ   ¥2000(税込)


同時開催

テーマ展:Message-現代陶芸コレクション-

2020年9月12日(土)~11月29日(日)

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テーマ展:丹波焼の世界 season4

2020年3月25日(水)~2021年2月28日(日)

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