土と語る、森の中の美術館 兵庫陶芸美術館 The Museum of Ceramic Art, Hyogo

展覧会情報

会期:2022年6月11日(土)~8月28日(日)

特別展受贈記念 平井昭夫コレクション × 三浦徹コレクション やきものを愉しむ ―二人のまなざし―

左:河井寬次郎《呉洲泥刷毛目鉢》1955年頃 平井昭夫コレクション
右:山田光 《黒陶スクリーン》1984年 三浦徹コレクション
所蔵はいずれも兵庫陶芸美術館

 兵庫陶芸美術館では、2019年から2021年にかけて、神戸市在住の二人のコレクターから現代陶芸を中心とする作品の数々を受贈しました。
 洋画材店を営んでいた平井昭夫氏(1931- )は当初、古陶磁に惹かれてやきものを蒐集し始めますが、あるとき、民藝運動を牽引した陶芸家の一人である河井寬次郎(1890-1966)の作品に感銘を受け、次第に民藝の流れを汲んだ作家や重要無形文化財保持者(人間国宝)らの作品を中心にコレクションの幅を広げていきました。自らデザインし特注した家具・調度品にこれらの作品を飾り客人たちと共有する時間は、平井氏にとって至福のひとときであったようです。
 一方、医師であった三浦徹氏(1937- )は、医学生時代に訪れた丹波立杭で、一つの丹波焼の壺と出会ったことで、自ら作陶に打ち込むほどにやきものに惹かれていきます。やがて、現代作家によるユニークな陶芸作品が面白くなり、知名度や受賞歴を問わず自らの心にぐっと刺さってくる作品を中心に精力的にコレクションを続けていきました。三浦氏はのちに私設美術館「神戸わたくし美術館」を自邸に立ち上げ、そのコレクションは多くの人々に愛されてきました。
 本展では、このたびご寄贈いただきました現代陶芸のコレクションを一堂にご紹介します。両氏のコレクションには、やきものに親しみ、慈しみ、何より愉しんだお二人の温かい人柄と鋭い審美眼がそれぞれに反映されています。お二人のまなざしを通して、やきものの魅力に触れ、ともに愉しんでいただければ幸いです。

展覧会の特徴

(1) コレクターの思いが詰まった作品を鑑賞する展覧会
 神戸市在住の二人のコレクターから寄贈を受けた、それぞれの個性が表れている趣の異なるコレクションを、作品の魅力とともに、長年にわたって蒐集してきた思いの一端もあわせてご紹介します。

(2) 重要無形文化財保持者(人間国宝)を含む近代から現代の幅広い作品
 富本憲吉や濱田庄司、島岡達三、田村耕一などの重要無形文化財保持者(人間国宝)から、近代陶芸を代表する河井寬次郎や美と食の巨人と称される北大路魯山人、戦後の前衛陶芸を率いた山田光、熊倉順吉の他、韓国の陶芸界を牽引してきた申相浩など、多様な作家の多彩な作品をご紹介します。

(3) 総点数236件313点を一挙に公開
 このたび受贈した平井、三浦両氏のコレクションは、現代陶芸を中心とした75名の作家とマイセン、大倉陶園などの陶磁器におよび、総点数は236件313点を数えます。これらを一堂に会し、コレクションの全容をご紹介します。

概要

展覧会名 受贈記念 平井昭夫コレクション×三浦徹コレクション やきものを愉しむ-二人のまなざし-
The Akio Hirai Collection × The Toru Miura Collection Enjoy Ceramics
会期 2022年6月11日(土)~8月28日(日)
休館日 月曜日
ただし、7月18日(月・祝)は開館し、7月19日(火)は休館
開館時間 10:00~18:00(7・8月の土日は9:30~)
※入館は閉館の30分前まで
出品点数 313点
会場 兵庫陶芸美術館 展示棟 展示室1・2・4・5
観覧料
  個人
Individual
団体
Group
夜間(17:00~)
Evening
一般
Adult
¥600 ¥500 ¥300
大学生
University/College
¥500 ¥400 ¥250

・高校生以下は無料です。

・20名以上の場合は団体割引料金になります。

・70歳以上の方は半額になります。

・障害のある方は75%割引、その介助者1名は無料になります。

・17:00以降に観覧される場合は夜間割引料金になります。

 

・Free admission for  High / Junior high / Elementary school students and Preschool-age children.

・Group : 20 or more people.

・Half price for visitors aged 70 or older. (Show identification proving your age)

・Discount admission for one with  disabilities, and free admission for one caregiver. (Show identification notebook for the disabled)

・Evening discount admission: from 17:00.


主催
兵庫陶芸美術館、神戸新聞社
後援
兵庫県、兵庫県教育委員会、丹波篠山市、丹波篠山市教育委員会、丹波市、丹波市教育委員会、(公財)兵庫県芸術文化協会、(公財)兵庫県国際交流協会
協力
丹波立杭陶磁器協同組合

主な出品作品

  1. 河井寬次郎 《呉洲泥刷毛目鉢》 1955年頃 平井昭夫コレクション
  2. 富本憲吉 《色絵薊模様飾皿》 1939年 平井昭夫コレクション
  3. 島岡達三 《練上縄文象嵌赤絵草花文方壺》 1990年代 平井昭夫コレクション
  4. 上田恒次 《鶉手陶筥》 1973年頃 平井昭夫コレクション
  5. 大倉陶園 《ティーセット》 1999年 平井昭夫コレクション
  6. 十三代酒井田柿右衛門 《濁手蘭文香炉》 1979~1982年 平井昭夫コレクション
  7. 山田光 《黒陶スクリーン》 1984年 三浦徹コレクション
  8. 申相浩 《Dream of Africa》 2004年 三浦徹コレクション
  9. 松本ヒデオ 《GEO-Ho 9905》 1999年 三浦徹コレクション
  10. 河合卯之助 《色絵香炉》 1928年以降 三浦徹コレクション
  11. 三原研 《炻器獣頭掛花入》 2002年 三浦徹コレクション
  12. 安倍安人 《DALĪ 青春の日々》 1994年 三浦徹コレクション

 ※所蔵はすべて兵庫陶芸美術館

関連企画

夏休み! 1日 まるごと こどもの日

  • 日時:2022年7月24日(日) 10:00~15:00
  • 場所:兵庫陶芸美術館 展示棟・工房・セミナー室・コミュニティギャラリー
詳細はこちら
詳細はこちら(PDF)

縄文象嵌(じょうもんぞうがん)に挑戦!

  • 日時:2022年7月10日(日)10:00~16:00
  • 講師:兵庫県立考古博物館社会教育推進専門員 藤田 淳氏 当館陶芸指導員
  • 場所:兵庫陶芸美術館 工房・展示棟
  • 定員:20名(事前申込制、定員を超えた場合は抽選 ※結果は郵送)
  • 参加費:5,000円(材料費、焼成費、観覧料等を含む。)
詳細はこちら
詳細はこちら(PDF)
WEB申込はこちら

◆当館学芸員によるギャラリートーク

 [日時]6月18日(土)、7月16日(土)、8月20日(土)

 いずれも11時より1時間程度

 ※観覧券が必要です

図録

257×182mm(B5)  36ページ   ¥500(税込)

平井昭夫コレクション目録


257×182mm(B5)  92ページ   ¥800(税込)

三浦徹コレクション目録


同時開催

テーマ展:丹波焼の世界season6

2022年3月12日(土)~2023年2月26日(日)

展覧会詳細ページへ