土と語る、森の中の美術館 兵庫陶芸美術館 The Museum of Ceramic Art, Hyogo

展覧会情報

会期:2017年6月10日(土)~2017年8月27日(日)

特別展陶磁ネットワーク会議連携事業「マイセンの美-いとしのフィギュリン 華麗なるセルヴィス-」

芸術の寓意「建築」
19世紀後半
岐阜県現代陶芸美術館所蔵
(小早川コレクション)

 ヨーロッパで始めて磁器の焼成に成功したドイツのマイセン磁器製作所は、1710年の創業以来、300年を超える歴史の中で多くの魅力的な作品を生み出し、ヨーロッパ各国の磁器製造に大きな影響を与えてきました。透き通るような純白の素地に、華やかに絵付や装飾が施されたマイセンの磁器彫刻や実用器の数々は、18世紀以降、王侯貴族から現代に至るまで人々の心を魅了し続けています。

 長い歴史の中で数々の名作を生み出してきたマイセンですが、黄金期ともいえる18世紀には、原型制作師のヨハン・ヨアヒム・ケンドラーや絵付師のヨハン・グレゴリウス・ヘロルトが活躍し、現在も大切に受け継がれる造形や色彩を作り上げました。そして、フィギュリン(figurine:人形)と称される磁器彫刻は、ケンドラーをはじめとする、各時代の原型制作師たちが優れた能力を発揮し、その造形のすばらしさから、高い評価を得るものとなりました。これらのフィギュリンは、18世紀、ロココ時代に宮廷で流行しました。主に貴族の祝宴において食卓に並べられ、会話を盛り上げるものとして人気を博したほか、室内飾りとして調度品などに据えられ、鑑賞されました。

 産業化が進む19世紀は、万国博覧会が各国を代表する陶磁器製作所の作品発表の場となります。マイセンを追随してきた、フランスのセーヴルやデンマークのロイヤル・コペンハーゲンなどの他のヨーロッパ窯が、新たな装飾技法を生み出し躍進するなか、マイセンはあえて手仕事にこだわり、ロココをはじめとする過去の様式の復刻に力を注ぎます。そのため、19世紀に作られた人形は、マイセンを代表する彫刻家たちが活躍した、18世紀当時の雰囲気をたたえています。

 本展は、小早川春信氏によって蒐集され、岐阜県現代陶芸美術館に寄贈された、19世紀のマイセン人形をはじめとする約100点のコレクションによって、その魅力に迫ります。様々な寓意を秘めた男女や愛らしく表現された子どものフィギュリン、繊細に作りこまれた大壺、華麗なセルヴィス(service:食器セット)などを通して、19世紀のマイセンで生み出された、鮮やかで優雅な詩情あふれる世界をご紹介します。

概要

展覧会名 陶磁ネットワーク会議連携事業「マイセンの美-いとしのフィギュリン 華麗なるセルヴィス-」
A Japan Ceramics Network Partnership Program "The beauty of Meissen Porcelain: lovely figurines and flowery service"
会期 2017年6月10日(土)~2017年8月27日(日)
休館日 月曜日
(ただし7月17日(月・祝)は開館し、7月18日(火)は休館)
開館時間 10時~19時
※7~8月の金曜日と土曜日は21時まで開館。
(入館はいずれも閉館の30分前まで)
出品点数 97点
会場 兵庫陶芸美術館 展示棟 展示室1・2・4
観覧料
  個人
Individual
団体
Group
夜間(17:00~)
Evening
一般
Adult
¥600 ¥500 ¥300
大学生
University/College
¥500 ¥400 ¥250
  • 20名以上の場合は団体割引料金になります。
  • 高校生以下は無料です。
  • 70歳以上の方は半額になります。
  • 障害のある方は半額。その介助者1名は無料になります。
  • 特別割引はローソンチケット・ミニストップ(Lコード 56642)、セブンイレブン(店頭マルチコピー機セブンチケットより)で8月26日(土)まで販売しています。
  • Group : 20 or more people.(Show identification notebook for the disabled)
  • Free admission for  High / Junior high / Elementary school students and Preschool-age children.
  • Half price for visitors aged 70 or older. (Show identification proving your age)
  • Half price for visitors with disabilities, and free admission for one accompanying person.

    (Show identification notebook for the disabled)

  • Evening: from 5:00 p.m.
  • discount tickets on sale until August 26 (Sat.), 2017.
  • discount tickets are available through Lawson Tickets (Lawson and Mini-stop, L code: 56642), Seven Tickets (Seven-Eleven). (These service are only available in Japanese.)

主催
兵庫陶芸美術館 朝日新聞社
後援
兵庫県 兵庫県教育委員会 篠山市 篠山市教育委員会 丹波市 丹波市教育委員会 (公財)兵庫県芸術文化協会 (公財)兵庫県国際交流協会 
協力
岐阜県現代陶芸美術館 丹波立杭陶磁器協同組合

主な出品作品

1. 花飾ポプリ壺「科学」 壺:1877/彫像:1895頃

2. 庭師の少年少女 19世紀後半

3. 貼花鳥飾蓋付壺 19世紀後半

4. 花文カップ&ソーサー 19世紀後半

5. ディナーセルヴィス 19世紀後半

6. 羊飼男女像時計 19世紀後半

※すべて岐阜県現代陶芸美術館所蔵(小早川コレクション)

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  • 定員:20名(事前申込み制・応募者多数の場合は抽選 ※結果は郵送)
  • 参加費:4,000円
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マイセン磁器の魅力 19世紀後半の動向を中心に

  • 日時:2017年7月15日(土)14:00~15:30(開場は13:30)
  • 講師:山口敦子氏(岐阜県現代陶芸美術館 学芸員)
  • 場所:兵庫陶芸美術館 研修棟1階 セミナー室
  • 定員:110名(事前申込制)
  • 参加費:無料(ただし観覧券の半券が必要です)
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当館学芸員によるギャラリートーク

 6月17日(土)、7月1日(土)、7月15日(土)、7月29日(土)、8月12日(土)、8月26日(土)
いずれも11時より (観覧券が必要です)

図録

297×210mm(A4版)  127ページ   ¥1900(税込)

*展覧会初日より会場にて販売。


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