会期:2023年9月9日(土)~11月26日(日)
特別展日本工芸会陶芸部会50周年記念展 未来へつなぐ陶芸-伝統工芸のチカラ
古川拓郎 《釉裏白金彩鉢》(部分) 2021年 個人蔵
我が国が誇る工芸技術「陶芸」は、時代とともに技法や表現が多様化し、現代まで著しく進化を遂げてきました。とりわけ昭和戦後期以降には、陶芸の創作活動が活発化し、意欲的な作品が次々と発表されています。1950年に陶芸をはじめ様々な分野の工芸技術の保存と活用を目的に、文化財保護法が施行され、その5年後の文化財保護法改定を機に「日本工芸会」が発足しました。日本工芸会は重要無形文化財保持者(いわゆる人間国宝)を中心に、各分野の伝統工芸作家や技術者らで組織され、「日本伝統工芸展」を中心に作品を発表。そして1973年には同会陶芸部会所属の作家による「第1回新作陶芸展(陶芸部会展)」が開催され、現在に至っています。
本展は日本工芸会陶芸部会50周年を記念した展覧会であり、同会で活躍した作家の秀作とともに、その活動の歴史を振り返るものです。歴代の人間国宝の作品をはじめ、窯業地ならではの素材と伝統を受け継いだ作家らによる作品や茶の湯のうつわなど、伝統工芸の技と美を紹介します。さらに、未来を担う若手作家らの作品も見どころの一つと言えるでしょう。現代陶芸の今に焦点を当てた本展では、陶芸部会所属作家を中心に、それ以外の作家の作品を含めた137名の作家による作品139点を展覧します。
展覧会の特徴
1 歴代の人間国宝の作品や全国各地で生み出された名品を一挙に紹介
歴代の重要無形文化財保持者(いわゆる人間国宝)の代表作をはじめ、日本伝統工芸展や各支部展、陶芸部会展の受賞作や入選作が多数。日本工芸会と勢力を二分し、互いに刺激を与えた日展に所属する作家や、同会所属作家以外にも、伝統ある窯業地で活躍する作家の作品も交えながら、会派の垣根を越えた伝統陶芸のあゆみと現在を紹介します。
2 多様な技と美に触れる
作家は、制作の中で、素材、装飾、焼成方法など様々な選択を行いながら独自性を追求し、新たな技術や技法を考え出しています。本展を展観すると、多種多様な表現方法が存在し、そこには、それを体現する技があることが感じられます。常に革新・創造されてきた「伝統」の中にあって、多彩な展開を見せてきた技と美の広がりを紹介します。
3 若い世代を中心とした作家の近作や最新作
伝統的な素材や技法を継承しながらも、新たな発想や独自のエッセンスを加えることによって、斬新な造形を生み出している作家たち。新里明士氏や見附正康氏など、現在、陶芸というジャンル越えて活躍する若手作家の作品に加え、展覧会に合わせて新たに制作された意欲作もあります。本展では、そのような作品から、未来の伝統陶芸の姿を探ります。
概要
展覧会名 |
日本工芸会陶芸部会50周年記念展 未来へつなぐ陶芸-伝統工芸のチカラ展
Ceramics of the Past and of the Future: The Timelessness of Traditional Japanese Craft Arts |
会期 |
2023年9月9日(土)~11月26日(日) |
休館日 |
月曜日
※ただし9月18日(月・祝)、10月9日(月・祝)は開館し、9月19日(火)、10月10日(火)は休館 |
開館時間 |
10:00~18:00
※入館は閉館の30分前まで |
出品点数 |
139件 |
会場 |
兵庫陶芸美術館 展示室1・2・4・5 |
観覧料
|
個人 Individual |
団体 Group |
夜間(17:00~) Evening |
一般 Adult |
¥1,200 |
¥900 |
¥600 |
大学生 University/College |
¥900 |
¥700 |
¥450 |
・高校生以下は無料です。
・20名以上の場合は団体割引料金になります。
・70歳以上の方は半額になります。
・障害のある方は75%割引、その介助者1名は無料になります。
・17:00以降に観覧される場合は夜間割引料金になります。
・Free admission for High / Junior high / Elementary school students and Preschool-age children.
・Group : 20 or more people.
・Half price for visitors aged 70 or older. (Show identification proving your age)
・Discount admission for one with disabilities, and free admission for one caregiver. (Show identification notebook for the disabled)
・Evening discount admission: from 17:00.
- 主催
- 兵庫陶芸美術館、朝日新聞社、公益社団法人 日本工芸会、NHKエンタープライズ近畿
- 後援
- 兵庫県、兵庫県教育委員会、丹波篠山市 丹波篠山市教育委員会、丹波市、丹波市教育委員会、公益財団法人 兵庫県芸術文化協会、公益財団法人 兵庫県国際交流協会
- 協力
- 丹波立杭陶磁器協同組合
主な出品作品
1. 古川拓郎 《釉裏白金彩鉢》 2021年 個人蔵
2. 和田的 《白器 ダイ/台》 2017年 茨城県陶芸美術館
3. 十四代 酒井田柿右衛門 《濁手つつじ文鉢》 1986年 東京国立近代美術館
4. 福島善三 《中野月白瓷鉢》 2017年 茨城県陶芸美術館
5. 室伏英治 《Nerikomi Porcelain Sparkle》 2012年 東京国立近代美術館
6. 渋谷英一 《黒彩器-相-》 2019年 個人蔵
関連企画
2023 秋のおもてなし
- 日時:2023年10月15日(日)、22日(日)
- 場所:兵庫陶芸美術館
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【受付終了】やきものレッスン -釉薬- 参加者募集!
- 日時:2023年11月12日(日)13:30~16:00
- 講師:陶芸指導員、学芸員
- 場所:エントランス棟1階工房、展示棟
- 定員:20名(事前申込制にて、希望者多数の場合は抽選 ※結果は郵送)
- 参加費:3,000円(材料費、焼成費、観覧料等含む。)
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アーティストトーク + トークセッション
- 日時:2023年11月11日(土) 13:30~ 1時間半程度
- 場所:展示棟展示室内
- 参加費:無料(申込不要、観覧券が必要です)
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記念トークセッション「産地でつくる、産地をつくる―丹波・備前・小石原」
- 日時:2023年10月28日(土)13:30~15:00(開場は13:00)
- 場所:兵庫陶芸美術館 研修棟1階 セミナー室
- 定員:110名(事前申込制、先着順)
- 参加費:無料 ※ただし観覧券の半券が必要です。
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記念講演会「日本の伝統陶芸のあゆみと未来への展望」
- 日時:2023年9月23日(土・祝)13:30~15:00(開場は13:00)
- 講師:唐澤昌宏氏
(国立工芸館館長/本展監修者)
- 場所:兵庫陶芸美術館 研修棟1階 セミナー室
- 定員:110名(事前申込制、先着順)
- 参加費:無料 ※ただし観覧券の半券が必要です。
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◆当館学芸員によるギャラリートーク
[日時]9月16日(土)、10月7日(土)、10月21日(土)、11月18日(土)
いずれも11時より1時間程度
※観覧券が必要です
図録
166×240mm 207ページ
¥2200(税込)
同時開催
テーマ展:丹波焼の世界 season7
2023年3月11日(土)~2024年2月25日(日)
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