土と語る、森の中の美術館 兵庫陶芸美術館 The Museum of Ceramic Art, Hyogo

展覧会情報

会期:2021年6月12日(土)~8月29日(日)  前期/6月12日(土)~7月18日(日) 後期/7月20日(火)~8月29日(日)  会期中一部作品の展示替えを行います

特別展赤木清士コレクション 古伊万里に魅せられて―江戸から明治へ―

(左から)肥前 有田《染付日本地図文大皿》江戸時代後期(1830~1840年代)、佐賀 有田《釉下彩大阪鉄橋図大皿》明治時代(19世紀後半~末)
※所蔵はすべて兵庫陶芸美術館(赤木清士コレクション)

 日本における磁器生産に大きな役割を果たしたのが、肥前有田(佐賀県)です。17世紀初頭、この地で日本初の磁器が作られました。肥前で作られた磁器は、積み出し港の名にちなんで、伊万里焼と呼ばれました。
 白い素地に藍色の濃淡が美しい染付や鮮やかな色絵が施された磁器は人々を魅了し、17世紀半ばから18世紀半ばにかけては、オランダの東インド会社を通じて海外にも輸出されました。19世紀初頭には肥前を追随すべく瀬戸(愛知県)や京(京都府)など各地で磁器が焼かれるようになり、町人文化が全盛を迎えるなかで、様々なうつわが人々の暮らしを彩りました。
 明治に入ると、幕末から巻き起こったジャポニスムによって、日本の陶磁器は海外でも広く求められました。一方で、国内に向けた生産も引き続き行われ、釉下彩や銅版転写などの新たな装飾技術が導入されます。描かれるモチーフも、時々の流行に応じて変化し、斬新で大胆な構図や、風景を切り取った意匠が生み出され、文明開化による暮らしの変化をいち早く取り入れたものや、富国強兵政策を印象付けるものも作られました。
 赤木清士氏(1932-2019)は建設業を営む傍ら、神戸異人館街でランプと出会ったことをきっかけに、日本の灯火具や近代のものづくりと深くかかわる科学技術史資料の収集に情熱を注ぎます。1965(昭和40)年頃から収集を始めた陶磁器においても、鉄橋や電線が描かれた作品を特に愛好し、有田で作られた作品を中心に志田焼(佐賀県)や美濃焼(岐阜県)などを含む200点以上のコレクションを形成しました。
 本展では、氏が蒐集したコレクションを通して、江戸時代の古伊万里から、明治、そしてその後へと続く、うつわに描かれた図様の魅力を紹介します。バラエティーに富んだ意匠とともに、江戸から明治へと時代が移行していく当時の息吹も感じながらお楽しみいただければ幸いです。

展覧会の特徴

(1)陶磁器に描かれた豊富な意匠
 赤木清士コレクションは、有田(佐賀県)で作られた製品を中心としたコレクションです。江戸後期から明治期に作られた作品が多くを占めるものの、全体をみると江戸前期から昭和前期と製作時期の幅は非常に広く、産地も志田(佐賀県)、美濃(岐阜県)、九谷(石川県)などを含みます。江戸期の古伊万里の名品に見られる代表的な意匠から明治・大正期の時代を投影した意匠まで、多様なデザインによってコレクションの魅力を紹介します。

(2)うつわに見る技術革新
 江戸時代後期には肥前以外の他産地でも磁器の生産が始まり、明治期以降には釉下彩や銅版転写などの新たな技術が導入されます。本コレクションの特長の一つとして、有田や美濃で作られた釉下彩の大皿や銅版転写による装飾を施したうつわが多く見られることが挙げられます。文明開化による科学技術の発展や、軍国主義といった時代を投影した意匠は、装飾技術の進化とともに当時の息吹を楽しめるものとなっています。

(3)総点数488点を一挙に公開
 コレクションには大人数の会食に供される大皿や、個々に配膳される組み物のうつわも数多くみられます。本展では氏の収集に想いを馳せ、一点ものの大皿から最大40枚組の組み物まで、作品を収集する楽しみや、氏が特に愛好した西洋人や空想上の異国人の意匠にも焦点をあてながら、この度受贈した総点数488点のコレクションを一堂に紹介します。

概要

展覧会名 受贈記念 赤木清士コレクション 古伊万里に魅せられて―江戸から明治へ―
The AKAGI COLLECTION Fascinated by KO-IMARI: From the Edo Period to the Meiji Period
会期 2021年6月12日(土)~8月29日(日)  前期/6月12日(土)~7月18日(日) 後期/7月20日(火)~8月29日(日)  会期中一部作品の展示替えを行います
休館日 月曜日
ただし、8月9日(月・振休)は開館し、8月10日(火)は休館
開館時間 10:00~18:00 (7月~8月の土曜日と日曜日は9:30~19:00)
※入館は閉館の30分前まで
出品点数 234件(488点)
会場 兵庫陶芸美術館 展示棟 展示室1・2・4・5
観覧料
  個人
Individual
団体
Group
夜間(17:00~)
Evening
一般
Adult
¥600 ¥500 ¥300
大学生
University/College
¥500 ¥400 ¥250

・高校生以下は無料です。

・20名以上の場合は団体割引料金になります。

・70歳以上の方は半額になります。

・障害のある方は75%割引、その介助者1名は無料になります。

・17:00以降に観覧される場合は夜間割引料金になります。

 

・Free admission for  High / Junior high / Elementary school students and Preschool-age children.

・Group : 20 or more people.

・Half price for visitors aged 70 or older. (Show identification proving your age)

・Discount admission for one with  disabilities, and free admission for one caregiver. (Show identification notebook for the disabled)

・Evening discount admission: from 17:00.


主催
兵庫陶芸美術館、神戸新聞社
後援
兵庫県、兵庫県教育委員会、丹波篠山市、丹波篠山市教育委員会、丹波市、丹波市教育委員会、公益財団法人 兵庫県芸術文化協会、公益財団法人 兵庫県国際交流協会
協力
丹波立杭陶磁器協同組合

主な出品作品

  1. 佐賀 有田 《釉下彩大阪鉄橋図大皿》 明治時代(19世紀後半~末)
  2. 肥前 有田 《染付日本地図文大皿》江戸時代後期( 1830~1840年代)
  3. 肥前 有田 《色絵草花紅毛人象文大皿》 江戸時代後期~明治時代(19世紀中頃~後半)
  4. 肥前 有田 《色絵花鳥文調味料入揃物(7点組)》江戸時代中期( 18世紀初頭~中頃)
  5. 肥前 有田 《色絵花盆文大皿》 江戸時代中期(17世紀末~18世紀前半)
  6. 肥前 有田 《青磁染付団鶴文八角皿》 江戸時代後期(19世紀)
  7. 肥前 志田 《染付眺望図皿》 江戸時代後期(19世紀)

    ※所蔵はすべて兵庫陶芸美術館(赤木清士コレクション)

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  • 場所:兵庫陶芸美術館 工房・展示棟
  • 定員:各コース10名 対象:高校生以上
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  • 定員:110名(事前申込制、先着順)
  • 参加費:無料 ※ただし、観覧券(半券可)が必要です。
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◆ギャラリートーク:当館学芸員による展示解説

2021年6月19日(土)、7月3日(土)、7月17日(土)、7月31日(土)、8月14日(土)、8月28日(土)

いずれも11:00より1時間程度(観覧券が必要です)

※新型コロナウイルス感染拡大防止のため、内容に変更が生じる可能性があります。

図録

251×182mm  156ページ   ¥1200(税込)


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