土と語る、森の中の美術館 兵庫陶芸美術館 The Museum of Ceramic Art, Hyogo

展覧会情報

会期:2024年6月8日(土)~ 8月25日(日)

特別展初代和田桐山 ―兵庫が生んだ名工―

右から:《赤地金襴手龍文輪花鉢》/《赤地金襴手鳳凰文蓋置》/《赤地金襴手宝相華唐草文瓢形徳利》/《赤地金襴手宝相華鳳凰文茶巾筒》/《赤地金襴手龍文茶巾筒》
すべて、初代和田桐山 20世紀前半 琴浦窯

 初代和田桐山(1887~1967)は、大正から昭和にかけて兵庫県尼崎市で活躍した名工です。和田正兄(まさえ)は、陶芸家だった父・和田九十郎の志を継ぎ、明治43年(1910)に尼崎町別所(現 尼崎市東桜木町)に窯を築き、尼崎の古名・琴浦から「琴浦窯」と名付け、号を「桐山」としました。大正12年(1923)頃には連房式登窯を築き、各種陶磁器の制作に着手します。

 初代桐山は、白磁、染付、色絵、金襴手など様々な技法による陶磁器を手がけ、中国陶磁や京焼などの伝統的なやきものを精緻に写した作品を多く制作しました。また、茶陶は阪神間の企業文化人にも愛され、在阪の工芸家を中心に結成された「阪急工美会」にも参加しています。昭和30年(1955)、陶芸分野で初めて兵庫県文化賞を受賞するなど、当時の県内随一の名工であり、昭和22年(1947)の尼崎文化協会発足時には会長を務め、文化の発展にも尽力しました。

 本展は、近年当館が受贈した初代和田桐山作品を足がかりに、近隣の美術館、親族などの協力を得て、これまでまとまって取り上げられる機会が少なかった初代桐山の作品を一堂に会して紹介します。色鮮やかで美しい色絵や金彩、繊細な線描による絵付けなど、高い技術を持って作られた優品によって、単なる写しにとどまらない、名工初代桐山の魅力に迫ります。

展覧会の特徴

(1)郷土が生んだ名工を掘り起こす

初代和田桐山の没後、まとまってその活動や作品が紹介される機会はありませんでした。初代桐山が作家として成熟していく過程はあまり知られていません。しかしながら、世に残る作品からは、初代桐山の作域の広さ、そして、技術の高さを窺い知ることができます。もうすぐ没後60年を迎えようとする今、改めて兵庫・尼崎で活躍した陶芸家初代桐山の陶業を見つめ直し、その魅力に迫ります。

(2)大正から昭和の時代、模倣か個性か

明治の終わりから昭和初期には、古陶磁の技術研究が盛んに行われ、古陶磁を模倣した作品が多く作られました。一方で、大正から昭和初期は、個の表現に価値を置く意識が芽生え始め、日本陶芸にとっては職人と作家が分離していく過渡期でもありました。初代桐山は時代に呼応するように優れた古陶磁器の写しを多く制作した一方、その独創性を打ち出したものは多くはありません。初代桐山はどのような意識を持って作陶に取り組んでいたのでしょうか。本展では作品や関連する記録などからその制作の一端を紹介します。

(3)金襴手の名手ここにあり

初代桐山は様々な技法に長け、「陶芸として為さざるなし、焼物として焼かざるなし」であったそうですが、中でも赤地に金を使って文様を描く、金襴手にその才能を発揮しました。まさに絢爛豪華、金襴手は初代桐山の精華ともいえるでしょう。展覧会のハイライトとして、驚くべきクオリティーをもって作られた初代桐山の金襴手に注目します。

概要

展覧会名 初代和田桐山ー兵庫が生んだ名工ー
Wada TozanⅠ―Master Craftsman of Hyogo
会期 2024年6月8日(土)~ 8月25日(日)
休館日 月曜日(ただし、7月15日(月・祝)、8月12日(月・振休)は開館し、7月16日(火)、8月13日(火)は休館)
開館時間 10:00~17:00 ※入館は閉館の30分前まで
出品点数 約65件
会場 兵庫陶芸美術館 展示室1
観覧料
  個人
Individual
団体
Group
一般
Adult
¥600 ¥500
大学生
University/College
¥500 ¥400

・「高瀨正義コレクション 兵庫のやきもの探訪」の料金に含まれます。

・本展のみの観覧券はありません。

・高校生以下は無料です。

・20名以上の場合は団体割引料金になります。

・70歳以上の方は半額になります。

・障害のある方は75%割引、その介助者1名は無料になります。

 

・Included in the price of admission to the "The Takase Masayoshi Collection Exploring the Pottery of Hyogo"  above.

・There are no tickets available for this exhibition only.

・Free admission for High / Junior high / Elementary school students and Preschool-age children.

・Group : 20 or more people.

・Half price for visitors aged 70 or older.(Show identification proving your age)

・Discount admission for one with disabilities, and free admission for one caregiver. (Show identification notebook for the disabled)


主催
「初代和田桐山」展実行委員会(兵庫県、兵庫陶芸美術館、丹波新聞社)
後援
兵庫県、兵庫県教育委員会、丹波篠山市 丹波篠山市教育委員会、丹波市、 丹波市教育委員会、尼崎市、尼崎市教育委員会、公益財団法人 兵庫県芸術 文化協会、公益財団法人 兵庫県国際交流協会
協力
丹波立杭陶磁器協同組合
特別協力
公益財団法人阪急文化財団 逸翁美術館、尼崎文化協会、琴浦窯

主な出品作品

1.初代和田桐山 《赤地金襴手龍文輪花鉢》 20世紀前半 琴浦窯

2.初代和田桐山 《万暦赤絵写龍文花瓶》 20世紀前半 兵庫陶芸美術館

3.初代和田桐山 《色絵扇文手桶形水指》 20世紀前半 琴浦窯

4.初代和田桐山 《染付祥瑞写丸文水指》 20世紀前半 個人蔵

5.初代和田桐山 《交趾写牡丹鳳凰文花瓶》 20世紀前半 琴浦窯

6.初代和田桐山 《色絵金彩日出鶴文扇形香合》 20世紀前半 公益財団法人阪急文化財団 逸翁美術館

7.初代和田桐山 《銀彩鳳凰文水指》 20世紀前半 滴翠美術館

8.初代和田桐山 《色絵鹿鶴文平水指》 20世紀前半 兵庫陶芸美術館

9.初代和田桐山/三砂良哉 《漆塗落葉文振出》 20世紀前半 公益財団法人阪急文化財団 逸翁美術館

関連企画

琴浦窯茶会

  • 日時:2024年6月15日(土) 2024年6月23日(日) 各日 10:00~15:00
  • 場所:当館茶室「玄庵」
  • 定員:各日100名(事前申込不要、先着順)
  • 参加費:1,000円(呈茶)
詳細はこちら
詳細はこちら(PDF)

◆ギャラリートーク:「当館学芸員による展示解説」
日時:6月9日(日)、7月7日(日)、8月4日(日)、8月18日(日)
いずれも11:00から40分程度
※観覧券が必要です

図録

257×182mm(B5)  48ページ   ¥1300(税込)


同時開催

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