土と語る、森の中の美術館 兵庫陶芸美術館 The Museum of Ceramic Art, Hyogo

展覧会情報

会期:2017年9月9日(土)~2017年11月26日(日)

特別展今右衛門の色鍋島-煌めく人間国宝の技と美、そのルーツ

《色絵薄墨墨はじき雪文百合鉢》十四代今泉今右衛門 2008年 個人蔵
背景《色絵薄墨墨はじき雪文鉢》(部分)十四代今泉今右衛門 2011年 個人蔵

 色鍋島は、江戸期の佐賀・鍋島藩窯で、将軍家への献上品をはじめ、幕閣・公家・諸大名らへの贈答品、藩の城内で用いるために作られた最高級の色絵磁器で、熟練の優れた陶工たちを集め、徹底した分業体制のもとで厳正に管理し、精緻を極めた美しさと高い品格を目指したものでした。

 その色鍋島の伝統を、明治期以降、今日まで継承してきたのが、藩政期に代々御用赤絵屋をつとめていた今泉今右衛門家です。その工芸技術は、重要無形文化財「色鍋島」の保持団体である色鍋島今右衛門技術保存会に受け継がれ、またその芸術性は、同時代的美感を加える独自の表現で色絵磁器の造形美を追求し、「吹墨」・「薄墨」・「吹重ね」などの技法で現代の色鍋島を創作した十三代今右衛門(1926-2001)や、「墨はじき」という伝統の白抜き技法をメインに、色鍋島の新たな造形的魅力を追求している当代・十四代今右衛門(1962- )の作品に見事に開花しています。

 本展では、2014年に陶芸家としては史上最年少の51歳で国の重要無形文化財「色絵磁器」の保持者(人間国宝)に認定された十四代の最新作から、1989年に同じく人間国宝の認定を受けている十三代をはじめ、明治期以降に色鍋島の伝統美を保持・発展させてきた十代、十一代、十二代の歴代今右衛門の作品、さらには藩窯鍋島焼の精品まで、崇高なる色鍋島370年の造形美を紹介します。会場では、テーブルアートの第一人者・阪口恵子氏によるテーブルコーディネート展示も行います。

概要

展覧会名 今右衛門の色鍋島-煌めく人間国宝の技と美、そのルーツ
IMAEMON-Tradition and Innovation in Nabeshima Porcelain Decorated with Overglaze Enamels by the Imaizumi Imaemon Family
会期 2017年9月9日(土)~2017年11月26日(日)
休館日 月曜日(ただし9月18日(月・祝)・10月9日(月・祝)は開館、9月19日(火)・10月10日(火)は休館)
開館時間 10月31日(火)まで10時~19時、11月1日(水)から10時~18時
※いずれも入館は閉館の30分前まで
会場 兵庫陶芸美術館 展示棟 展示室1・2・4・5
観覧料
  個人
Individual
団体
Group
夜間(17:00~)
Evening
一般
Adult
¥1,000 ¥800 ¥500
大学生
University/College
¥800 ¥600 ¥400
  • 20名以上の場合は団体割引料金になります。
  • 高校生以下は無料です。
  • 70歳以上の方は半額になります。
  • 障害のある方は半額。その介助者の方1名は無料になります。
  • 特別割引券はローソンチケット・ミニストップ(Lコード55093)、セブンイレブン(店頭マルチコピー機セブンチケットより)、ファミリーマート(店内設置のFamiポートより)で11月25日(土)まで販売。
  • Group : 20 or more people.(Show identification notebook for the disabled)
  • Free admission for  High / Junior high / Elementary school students and Preschool-age children.
  • Half price for visitors aged 70 or older. (Show identification proving your age)
  • Half price for visitors with disabilities, and free admission for one accompanying person.

    (Show identification notebook for the disabled)

  • Evening: from 5:00 p.m.
  • discount tickets on sale until November 25 (Sat.), 2017.
  • discount tickets are available through Lawson Tickets (Lawson and Mini-stop, L code: 56642), Seven Tickets (Seven-Eleven), and Fami Port (FamilyMart).

主催
兵庫陶芸美術館、公益財団法人 今右衛門古陶磁美術館、朝日新聞社
後援
兵庫県、兵庫県教育委員会、篠山市、篠山市教育委員会、丹波市、丹波市教育委員会、公益財団法人 兵庫県芸術文化協会、公益財団法人 兵庫県国際交流協会
協力
丹波立杭陶磁器協同組合

主な出品作品

  1. 《色絵薄墨墨はじき柘榴文蓋付瓶》 十四代今泉今右衛門 2011年 個人蔵
  2. 《色絵薄墨墨はじき雪文百合鉢》 十四代今泉今右衛門 2008年 個人蔵
  3. 《色絵薄墨墨はじき雪文鉢》 十四代今泉今右衛門 2011年 個人蔵
  4. 《色絵薄墨石竹文鉢》 十三代今泉今右衛門 1982年 東京国立近代美術館
  5. 《色絵蕎麦花畑文皿》 17世紀後期~18世紀初期 田中丸コレクション
  6. 《色絵組紐文皿》 17世紀後期~18世紀初期 大阪市立東洋陶磁美術館 撮影:三好和義
  7.   阪口恵子氏によるテーブルコーディネート(クリスマス)

関連企画

対談/伝統を引き継ぐということ

  • 日時:平成29年9月9日(土) 14時~14時45分(開場は13時30分)
  • 講師:五代目桂米團治氏(落語家) 十四代今泉今右衛門氏(陶芸作家、重要無形文化財「色絵磁器」の保持者)
  • 場所:兵庫陶芸美術館 研修棟1Fセミナー室
  • 定員:110名(事前申込制・先着順)
  • 参加費:無料(ただし観覧券が必要)
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【受付終了しました】墨はじきに挑戦!

  • 日時:平成29年9月24日(日)13:15~16:30
  • 場所:兵庫陶芸美術館 工房、展示棟
  • 定員:20名(事前申込み制・応募者多数の場合は抽選 ※結果は郵送)
  • 参加費:2,500円
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講演会/色鍋島・伝統と創造 ―十四代今右衛門の陶芸

  • 日時:平成29年10月14日(土) 14時~15時30分(開場は13時30分)
  • 講師:荒川正明氏(学習院大学教授、本展監修者)
  • 場所:兵庫陶芸美術館 研修棟1Fセミナー室
  • 定員:110名(事前申込制・先着順)
  • 参加費:無料(ただし観覧券が必要)
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講演会/今右衛門の色鍋島の伝統

  • 日時:平成29年11月4日(土) 14時~15時30分(開場は13時30分)
  • 講師:十四代今泉今右衛門氏(陶芸作家、重要無形文化財「色絵磁器」の保持者)
  • 場所:兵庫陶芸美術館 研修棟1Fセミナー室
  • 定員:110名(事前申込制・先着順)
  • 参加費:無料(ただし観覧券が必要)
詳細はこちら
詳細はこちら(PDF)

当館学芸員によるギャラリートーク

9月23日(土・祝)、10月21日(土)、10月28日(土)、11月11日(土)、11月25日(土)
いずれも11時より (本展観覧券が必要です)

図録

227×278mm  263ページ   ¥2200(税込)

*展覧会初日より会場にて販売。


同時開催

テーマ展:丹波焼の世界

2017年5月27日(土)~2018年3月31日(土)

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